不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「あ、そうそう。今日は俺と緒川さんのふたりではなかったです。もうひとり、彼女の友達も一緒でしたよ。ではお疲れ様です」
最後にそう付け加えた藤野くんが気に食わないのか、風見さんからチっと舌打ちが聞こえる。
早く言えよ、と小さく独り言までつぶやいて。
風見さんは私の腕を無言で掴むと、アパートの部屋へと足早に歩きだした。
「寒いんだ。早く部屋に入れろ!」
話すにしては外は寒すぎる。
私はあわてて玄関扉を開けて中に入ると、部屋の暖房をつけた。
冷え切った部屋がすぐに暖まるわけがない。
寒いけれどしばらくはどうしようもないな、と思ったときだった。
背後から長い腕が伸びてきて、風見さんの匂いにすっぽりと包まれる。
最後にそう付け加えた藤野くんが気に食わないのか、風見さんからチっと舌打ちが聞こえる。
早く言えよ、と小さく独り言までつぶやいて。
風見さんは私の腕を無言で掴むと、アパートの部屋へと足早に歩きだした。
「寒いんだ。早く部屋に入れろ!」
話すにしては外は寒すぎる。
私はあわてて玄関扉を開けて中に入ると、部屋の暖房をつけた。
冷え切った部屋がすぐに暖まるわけがない。
寒いけれどしばらくはどうしようもないな、と思ったときだった。
背後から長い腕が伸びてきて、風見さんの匂いにすっぽりと包まれる。