不機嫌な彼のカミナリ注意報2
6.不安はつきもの
―――― 6. 不安はつきもの
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藤野くんが予想していた通り、翌日からかなり仕事が忙しくなった。
「緒川、この部分の隣に去年のデータもグラフ化して載せといてくれ。俺が出かけるまでに急ぎで頼む」
「わかりました」
こんなふうに、風見さんに呼びつけられると次から次へ仕事を命じられる。息つく暇もないくらいだ。
もちろんそれは私だけではない。うちのチームは全員同じ状況にある。
あわてたが故に些細なミスをしないため、注意を払いながら指示どおりに動く。
私にはそれしか仕事のお役には立てないからがんばらないといけない。
「お疲れ~」
「あ、お疲れ様です」
午後、資料室で探し物をしていると出入り口のドアがガチャリと開く。
中に颯爽と入って来たのは、濃紺のスーツをピシっと着こなした染谷さんだった。
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藤野くんが予想していた通り、翌日からかなり仕事が忙しくなった。
「緒川、この部分の隣に去年のデータもグラフ化して載せといてくれ。俺が出かけるまでに急ぎで頼む」
「わかりました」
こんなふうに、風見さんに呼びつけられると次から次へ仕事を命じられる。息つく暇もないくらいだ。
もちろんそれは私だけではない。うちのチームは全員同じ状況にある。
あわてたが故に些細なミスをしないため、注意を払いながら指示どおりに動く。
私にはそれしか仕事のお役には立てないからがんばらないといけない。
「お疲れ~」
「あ、お疲れ様です」
午後、資料室で探し物をしていると出入り口のドアがガチャリと開く。
中に颯爽と入って来たのは、濃紺のスーツをピシっと着こなした染谷さんだった。