不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「風見さんは昨日の接待の疲れが残ってるんですよ、きっと」

「………」

「私、押しかけてきちゃって迷惑でしたね」

「いや、そんなことはない」

 昨日の金曜は、結局何時に帰ってきたのか聞いていないけれど、遅くなったのだとしたら身体に疲れは残っているはずだ。
 ボーっとしているのは、その影響かもしれない。

「お前と話してると、力が抜ける」

「え?」

「気も抜けるし、自然体でいられる」

「そう……ですか」

「ま、バカな会話ばっかりしてるからだろうな」


< 173 / 299 >

この作品をシェア

pagetop