不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「今日は何しに来たんだよ。大木の話をするためじゃないだろ?」
不機嫌にそう言いながら、俺は上着の内ポケットからスマホを取り出した。
「……電話?」
スマホを操作する俺に対し、栞がすかさず問いかける。
「仕事の話なら、田中も呼ぶ」
営業担当である田中も交えて打ち合わせをしたほうが……
いや、俺はいなくていい。ここは田中とバトンタッチしたほうがいいに決まっている。
……なのに。
「呼ばなくていいよ」
そう言って、スマホを操作する俺の手に、栞が上から細い手を乗せてきた。
不機嫌にそう言いながら、俺は上着の内ポケットからスマホを取り出した。
「……電話?」
スマホを操作する俺に対し、栞がすかさず問いかける。
「仕事の話なら、田中も呼ぶ」
営業担当である田中も交えて打ち合わせをしたほうが……
いや、俺はいなくていい。ここは田中とバトンタッチしたほうがいいに決まっている。
……なのに。
「呼ばなくていいよ」
そう言って、スマホを操作する俺の手に、栞が上から細い手を乗せてきた。