不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「あ、そうそう! うちの部長がね、今度の水曜日の夜に懇親の意味で食事しないかって言ってたわ」
「何度も言ってるが、田中に言え」
ほかに話がないならもう帰れとばかりに、俺は栞に背を向けて、エレベーター方向に歩き出す。
「ちょっと待ってよ、太雅!!」
後ろから叫ぶようにそう呼ばれてしまい、俺もピタリと歩を止めざるをえなくなった。
踵を返し、俺はツカツカと栞の元まで戻った。
「頼むから、その呼び方で呼ばないでくれ」
キロリと睨んで俺がひとことだけそう言うと、栞が申し訳なさそうに両手を顔の前で合わせた。
「ごめん、つい……」
「何度も言ってるが、田中に言え」
ほかに話がないならもう帰れとばかりに、俺は栞に背を向けて、エレベーター方向に歩き出す。
「ちょっと待ってよ、太雅!!」
後ろから叫ぶようにそう呼ばれてしまい、俺もピタリと歩を止めざるをえなくなった。
踵を返し、俺はツカツカと栞の元まで戻った。
「頼むから、その呼び方で呼ばないでくれ」
キロリと睨んで俺がひとことだけそう言うと、栞が申し訳なさそうに両手を顔の前で合わせた。
「ごめん、つい……」