不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「今日だって、俺がいたほうがお前が心強いだろうって、アイツはそう言ったんだ……」

「え、私と付き合ってたことを知ってるの?!」

 驚きの感情を込めて栞にそう問われ、「隠しておく必要がないから」と答えると、栞は小さくウンウンとうなずいた。

「そっか。純真で……まるで天使ね」

「ああ」

 栞の言うとおり……この上なくピュアな心を持つアイツは天使みたいだ。
 鈍くさい天使だし、そんな恥ずかしいことを本人の前じゃ口が裂けても言えやしないが。

「だから、大事にしたいんだ」

 俺が静かにそう口にすると、栞が頷きながらフッと笑った。

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