不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 ふたりは喧嘩をしていたのか、と即座に納得した。
 だからふたりともお互いを避けるような素振りだったし、笹岡さんに至っては俺に話を振るなとでも言いたげなオーラを発していたのだ。

 でも……それでなぜ清瀬さんは私を昼食に誘ったのだろう? 
 笹岡さんの様子を聞き出そうとか、なにか意図があったのかもしれない。

 どうしたら仲直りできる、と相談したかったのだろうか。

 ……いや、いやいやいや。まさか清瀬さんが私に相談するわけがない。
 だいたい、私はそんなに笹岡さんと親しくもないのだから。


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