不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「……だよね。ほんとはそうしたいんだけど。あんなことがあったからなぁ……はぁ」

「あんな……こと?」

 もう嫌だ。聞かなければ良かったと、これほど自分の発言を後悔したことはない。
 今から絶対に私を驚かせる爆弾が落とされると確信した。
 こうなると、どうか出来るだけそれが小型爆弾でありますように、と祈るだけだ。

「気がついたらね、……朝、だったんだよなぁ」

「………」

「彼女が言うには俺が誘ったらしい。酔ってて俺はまったく覚えてないんだけどさ」

「誘ったって……?」

「……ホテル」

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