不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 もう……超巨大な大型爆弾ではないか。
 どうしてくれるのだ、この胸のどんより感を。私にはダメージが大きすぎる。

 私は持っていたカップをソーサーの上に置き、テーブルに突っ伏すようにぐったりとうなだれた。

「あの……緒川さん?」

「残念ですが手遅れです」

「え?」

「そんな話を聞かされたら、もうどうしようもないじゃないですか。黒を白になんて出来ないんですから」

 笹岡さんがこんなに軽薄で節操なしだとは思わなかった。
 爽やかなイケメンだからモテるのはわかるけれど、節操があるかないかはまた別問題だ。

 私の中で、残念な気持ちと腹立たしい気持ちが交互にやって来る。

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