龍泉山の雪山猫
そういえば、小さい頃よくこうやって歩いてたな。ジンタはいつも守ってくれる、お兄ちゃんみたいな存在だった。最近は体ばっかり大きくなって、言うことが子供だけど。
しばらくわたしたちは何も言わずにただ坂道を下っていった。山の中を通っていく風が少し冷たくて気持ちいい。つないだジンタの手は少し汗ばんでた。わたしを心配して走って追いかけてきてくれたんだね。
「ジンタ、ありがとう。」
小さい声で言ってみて、ちょっと恥ずかしくなった。
「いいよ、別に。」
ジンタが笑う。
「お礼なら俺のお嫁さんになって。」
「もう、そういう冗談嫌いだって...。」
突然止まるジンタに腕も引かれて、後ろに転びそうになる。
「ちょっと!いきなり止まらないでよ!」
そう言ってジンタを見ると、ジンタは真顔でわたしを見つめていた。
「冗談じゃない。」
ジンタの真剣な瞳から目が離せない。
わたしたちの間を風が吹いた。
しばらくわたしたちは何も言わずにただ坂道を下っていった。山の中を通っていく風が少し冷たくて気持ちいい。つないだジンタの手は少し汗ばんでた。わたしを心配して走って追いかけてきてくれたんだね。
「ジンタ、ありがとう。」
小さい声で言ってみて、ちょっと恥ずかしくなった。
「いいよ、別に。」
ジンタが笑う。
「お礼なら俺のお嫁さんになって。」
「もう、そういう冗談嫌いだって...。」
突然止まるジンタに腕も引かれて、後ろに転びそうになる。
「ちょっと!いきなり止まらないでよ!」
そう言ってジンタを見ると、ジンタは真顔でわたしを見つめていた。
「冗談じゃない。」
ジンタの真剣な瞳から目が離せない。
わたしたちの間を風が吹いた。