龍泉山の雪山猫
目を開くとまぶしい光が視界に広がった。体中に痛みと寒気が走る。
そうだ、昨日雪山猫に追いかけられて、穴に落ちて、怪我をしたきれいな男の人を見つけて...。
ゆっくりと起き上がると、わたしの隣に銀色の着物の人が静かに横たわっていた。そっと額に手をおくと、熱は昨日よりだいぶ下がっていた。でもまだ熱い。
わたしは髪と着物を直しながらあたりを見回した。洞窟は天井にいくつも小さな穴があいていて、太陽の光が流れ込んできていた。もう、あんな高いところに太陽が...。ジンタ、お母さん...みんな心配してるんだろうな。お母さん、具合ひどくなってないといいんだけど。きっとみんな、わたしが雪山猫に食べられちゃったって思ってるんだろうな。
このまま村に帰ったら幽霊だーって怖がられそう。
帰れたら...帰れるのかな。
洞窟は黒い岩に囲まれていて、真ん中にあるきれいな泉からは止まることなく水があふれだしていた。泉の周りはほとんど岩で、ところどころ草が生えている。こんなきれいなところがこの山の中にあったなんて...。出口らしきところは見当たらない。昨日落ちてきたところは泉の真上だから、上れないな。
そうだ、昨日雪山猫に追いかけられて、穴に落ちて、怪我をしたきれいな男の人を見つけて...。
ゆっくりと起き上がると、わたしの隣に銀色の着物の人が静かに横たわっていた。そっと額に手をおくと、熱は昨日よりだいぶ下がっていた。でもまだ熱い。
わたしは髪と着物を直しながらあたりを見回した。洞窟は天井にいくつも小さな穴があいていて、太陽の光が流れ込んできていた。もう、あんな高いところに太陽が...。ジンタ、お母さん...みんな心配してるんだろうな。お母さん、具合ひどくなってないといいんだけど。きっとみんな、わたしが雪山猫に食べられちゃったって思ってるんだろうな。
このまま村に帰ったら幽霊だーって怖がられそう。
帰れたら...帰れるのかな。
洞窟は黒い岩に囲まれていて、真ん中にあるきれいな泉からは止まることなく水があふれだしていた。泉の周りはほとんど岩で、ところどころ草が生えている。こんなきれいなところがこの山の中にあったなんて...。出口らしきところは見当たらない。昨日落ちてきたところは泉の真上だから、上れないな。