あの日の空の色
帰ろうとするアタシ達に、ヨッチャンが思い出した様に言った。


『あ、由香ちゃん。由香ちゃん彼氏いんの?』

『…いないけど?』

『お!じゃあさ、俺のツレで女いないヤツいるんだけど~、今度連れてくから飲もうよ!』


『えー…。それって紹介?…そーゆうのめんどくさいからさぁ。ただ飲むだけならいいよ。』

『おー、いいよいいよ。飲もうよ!んじゃ日にちとか和美に連絡すっからさぁ。』


アタシと和美は、
『OK!またね!』

そう言って、ヨッチャンのアパートを後にした。

空は、遠くの方から明るくなりかけてた。


車に乗り込むなり、和美がアタシの機嫌をうかがうように聞いてきた。

『ねぇ、ヨッチャンどうかな?』

『ちょっと馴れ馴れしいね。テキトーなヤツって感じ。』

『…そっか。…だよね。調子いい感じだよね…。』

『ま、とりあえず悪いヤツではなさそうだし、もうちょい遊んで様子見てみれば?』


そんな話をしながらアタシは自分の車に送ってもらい、その日はそれで和美と別れた。
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