あの日の空の色
和美から電話が来たのは、それから5日後の事だった。


『あ、もしもし~。この前言ってたヨッチャン達との飲みだけど、4日でどう?』


…4日?
あ~、ゴールデンウィークか。仕事もバイトも休みだし、特に断る理由は無かった。


『いいよ。4日ね。』


――5月4日。

アタシと和美は、もう一人共通の友達の美奈子と3人で、待ち合わせの居酒屋に向かった。

和美は久しぶりにヨッチャンに会える嬉しさで、車の中からはしゃいでいる様だった。


そこに出会いを求めていたわけじゃなかったアタシは、特に緊張する必要も、期待に胸を弾ませる事もなく、ただ“飲んで食べる”ためだけの様に、和美と美奈子に続いて、タラタラと店に入った。


今思えば、見えない糸に引っ張られていた、…いや。
自分でたぐり寄せていた事に気づくわけもなく…。

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