あの日の空の色
#2 確信
入り口からは想像出来ないほど、店は奥へ奥へと広く続いていた。

先に着いていたヨッチャン達がいる座敷は、その長い通路を半分と少し入った所だった。

『どうも~。』

そう言いながら上がった座敷に、なんともおかしな光景を見る。


テーブルには、ヨッチャンともう一人、ヨッチャンの友達にしては、少し真面目そうな男が座っていて、その向こうに肘で頭を支え、ゴロンと寝ころがってる男が一人。


――第一印象。

《?。なにこの人…。たまたま他の席で飲んでた友達か?》


決してその日の飲みのメンバーではないと思った。
…というより、そう思いたかった。


アタシ達が席に座ると、ヨッチャンが切り出した。


『こいつがこの前言ってた誠ね。』

そう言って真面目クンを指差した。

『どうも。』
誠クンは、さわやかに感じのいい笑顔を作って見せた。


ヨッチャンの友達だから、どんなだろうと思ってたけど、まともそうで安心した。


『そんでこっちが例の“時田”ね。』

そう言われて見た先には、さっきのゴロ寝男がいた。


…え?
この人、メンバーに入ってんの?
違うよね…。
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