魔導師の守護神
「それにしても、何であんな雑魚を俺が退治しなきゃなんねぇんだよー」
綺麗な長い銀髪をポニーテールにまとめた、整った顔立ちの少年が怠そうに愚痴を言った。
「しょうがないでしょ。私達もたまには実戦しておかないと体鈍るし」
私は漆黒のセミロングの髪を揺らしながら歩き、少年を宥めた。
「レオンったら、いつもこういう任務には文句付けるんだからー」
私はその少年、レオンに向かって溜め息混じりにそう言う。
レオンは十八歳で、十七歳の私より一歳年上。
文句が多いのがたまに傷だけど、本当は心優しい魔導師なんだ。