雨が降るから。
確かに中学の時は俺の部屋で勉強会とか、なんとか遊んだりもしてたけど。
…どうしてこなくなったか、なんて俺にもわからない。
だいたい優花が来たいって言うから、了承してただけであって。
だから、わかんないんだよ。俺には。
「優花ちゃんと、仲良くしてる…?登下校は毎日一緒にしてるのよね?」
「してる、仲良くしてるよ。母さんが心配することなんてないよ」
「うん…そっか。そーだよね…。わかってるんだけどさ、優花ちゃんも母さんの娘みたいなもんだからさ…少し心配で。」
いつもハイテンションな母さんが、たまに真剣な顔をする時がある。
それは、家族を思うときと優花を思うとき。
はじめは自分の娘じゃないのにどうして?と思った時もあったけど今じゃこれが当たり前になってきて、不自然だとは思わない。
だけど、その『心配』の理由が最近少しだけわかるような気がしてきてる。