空まで届け
私は急いでお父さんに電話した。
「もしもし?お父さん」
「どうした!小春!なにかあったか?
大丈夫か?」
心配症だなぁ。
「あのね、お母さんの花を見つけたの。」
「…」
「千日紅っていってね?花言葉は、
変わらない愛情を永遠に。なんだって」
「…」
「お父さん?」
どうしたんだろう。
「…あ、あの。そうか!お母さんは花に
そんな思いまで込めていたんだな。
ほんとうによかった…」
このとき初めてわかったお父さん泣いてるんだ。
平気なふりして…。
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