空まで届け
【空良side】
“
「ねえかあさん!みてよ!飛行機!」
「本当だ飛んでいるね」
「かあさん、そらね!おっきくなったら
飛行機そうじゅうしたい!」
「そっか!空良ならなれるよ」
「でもどうやってなるの?」
「折り紙に願い事を書いてね紙飛行機にして
飛ばすと、その願いは叶うんだって
ママねお母さんにそう教えてもらったんだ」
「そうなんだぁ!じゃあ空良もするー!」
”
なんだか懐かしい夢をみた。
紙飛行機か…。もうずっと作ってないな。
余命宣告されてから3ヶ月。
最近は体調も安定せずに死というものを
身近に感じるようになった。
「…生きたい」
絶対願ったらいけないと思っていた。けど
駄目だった。こんなのさえ、
こんなのさえなかったら俺は今頃
誰も傷つけずに済んだのに、
小春とも一緒に笑っていられたのに。
「生きたい…。生きたいよ。小春」
俺は近くにあったノートとペンを手にとった。
そこには自分の願い事を書いた。
そして、いつか母さんに教えてもらった
紙飛行機を作った。
俺はそれをカバンに入れて、学校へと向かった。
“
「ねえかあさん!みてよ!飛行機!」
「本当だ飛んでいるね」
「かあさん、そらね!おっきくなったら
飛行機そうじゅうしたい!」
「そっか!空良ならなれるよ」
「でもどうやってなるの?」
「折り紙に願い事を書いてね紙飛行機にして
飛ばすと、その願いは叶うんだって
ママねお母さんにそう教えてもらったんだ」
「そうなんだぁ!じゃあ空良もするー!」
”
なんだか懐かしい夢をみた。
紙飛行機か…。もうずっと作ってないな。
余命宣告されてから3ヶ月。
最近は体調も安定せずに死というものを
身近に感じるようになった。
「…生きたい」
絶対願ったらいけないと思っていた。けど
駄目だった。こんなのさえ、
こんなのさえなかったら俺は今頃
誰も傷つけずに済んだのに、
小春とも一緒に笑っていられたのに。
「生きたい…。生きたいよ。小春」
俺は近くにあったノートとペンを手にとった。
そこには自分の願い事を書いた。
そして、いつか母さんに教えてもらった
紙飛行機を作った。
俺はそれをカバンに入れて、学校へと向かった。