空まで届け
―AM6:40―
少し早く来すぎてしまった。
学校には誰も来てなくて俺は仕方なく
鍵のついた門を登って中へと入った。
非常階段から屋上へと上がると、
俺は紙飛行機をカバンから取り出した。
そして、それをおもいっきり
空へと投げつけた。
「なにやってんだろ。俺」
しばらく屋上で時間をつぶしていた。
そんなときに小春。
なんでこんなに早くにいるんだ。
小春の手には俺の投げた紙飛行機が
握られていた。
バレてしまうことへの恐怖と、
小春の笑顔を奪うのが怖くて、
俺はまた

小春を突き放した。
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