空まで届け
【空良side】
チャイムが鳴り、教室に先生が入ってきた。
チャイムが鳴る前から少し吐き気があったが、
そこまでひどくなかったから、
保健室に行かず自分の席で伏せていた。
でも、どんどんひどくなっていった。
俺は限界が来て、開いていた教室の
ドアから出ようと立ち上がった。

そのときだった。
急に視界が歪んだ。と同時に
体に強い痛みが走った。息が苦しい。
「岩瀬!!しっかりしろ!!」
先生やみんなの声が遠くなっていき、
俺は意識を手放した。
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