空まで届け
私は空良のいる病室へと急いだ。
「空良…」
「こは、望月来たのか。」
小春って呼ぼうとしたんだよね。
空良もう本当のこと言ってよ、
私全部知ってるんだよ?
「帰れよ。もううんざりなんだ。
またお節介約つもりか?」
違うよ、空良。違う。
「なんだよ。さっさと帰れ。」
「違う!」
「なにがだよ。めんどくせぇな」
「私、空良の傍にいたい。」
「だから、言っただろ。俺は…」
「もう嘘つかないで。私知ってるよ」
空良は視線を窓の外へと向けた。
「私、空良と一緒に生きたい。」
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