巡逢~茜色の約束~
それらを極力見ないようにして、学校の門を通り抜けた。

雲ひとつない空と、眩しく輝く太陽。



「……そうだ」



こんな天気がいい日には、河川敷にでも行こう。

もう11月で肌寒いけど、却って気分が晴れるかもしれない。

もしそうでなくても、時間を潰すのには丁度いいだろ。



そんな思いで、河川敷への道を歩き始めた。





目的地に着くなり、河原に腰を下ろした。

ごろんと寝転び、空を仰いでみる。



「……真っ青だな」



綺麗なラインを描いて、遥か遠くへと飛んでいく飛行機や自由に飛び回る鳥が、心底羨ましい。

あんな風に飛べたなら、もしかしたら結果は違ったかもしれないじゃん。



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