恋空予報



ガシャン



重たい扉を開けると、

爽やかな空気が髪をなびかせた。





通り抜けていく優しい風ですら、

私のうるさい心を煽るように思えた。





…きてくれたら、嬉しいな。





…これには、なんの期待も含まれていなかった。





君に想いを伝えたい。

それだけ。




私が思いを固めた、そのとき。












…ガシャン











先程と同じように


屋上の扉が開かれる、大きな音が聞こえた。




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