好きになんてなるわけねーだろ!!!
「もったいないよ!杏奈!」
あれから数日。
生徒会の私が入るはずだった一枠が空いて、埋まらない。
その状態が気にくわないのか、毎日毎日この様子の葵さん。
「杏奈ってば!今からでも入るって言いなよ!!」
『なんでよ、やだよ。』
冷静に返す私と、熱い葵はなかなか対照的だと思う。
なんて、客観視しすぎか。
「いいじゃん!慶太くんとも知り合いだし、生徒会長たちいい人じゃん!」
『いい人だけど。それが生徒会に入る理由にはならないでしょ。』
「知り合いいたら、楽だよ!?」
『とか言って、葵は慶太くんのこと嫌いじゃん?』
「そ、そうだけどーーーっ!」
なかなか引き下がらない葵に、私もだんだんイラついてきた。