好きになんてなるわけねーだろ!!!


「もったいないよ!杏奈!」


あれから数日。

生徒会の私が入るはずだった一枠が空いて、埋まらない。


その状態が気にくわないのか、毎日毎日この様子の葵さん。


「杏奈ってば!今からでも入るって言いなよ!!」

『なんでよ、やだよ。』


冷静に返す私と、熱い葵はなかなか対照的だと思う。

なんて、客観視しすぎか。


「いいじゃん!慶太くんとも知り合いだし、生徒会長たちいい人じゃん!」

『いい人だけど。それが生徒会に入る理由にはならないでしょ。』

「知り合いいたら、楽だよ!?」

『とか言って、葵は慶太くんのこと嫌いじゃん?』

「そ、そうだけどーーーっ!」


なかなか引き下がらない葵に、私もだんだんイラついてきた。

< 100 / 277 >

この作品をシェア

pagetop