好きになんてなるわけねーだろ!!!
次の日、いつもなら丁度家の前で出くわすんだけど、今日は杏奈が家から出てくるのが遅い。
俺が、外の電柱にもたれ掛かり、ぼぉーっとしていると、裕太が出てきた。
「あ、光輝。」
『おぅ。』
片手を挙げて言う。
すると、裕太は俺の家を見た。
「幸は?」
どうやら、幸を待つらしい。
『幸、さっきまだ朝飯食ってたけど。』
「…そっか。」
言いながら、自宅の窓を通して見える時計を確認する。
『あ、お前朝練か。』
「……うん。」
裕太はサッカー部。
俺も、中学ではサッカー部で、3年のときに裕太も入ってきた。