好きになんてなるわけねーだろ!!!
★第3章★
そんな風に、毎日毎日変わらない日々を過ごし続けて、もう9月。
『お前、やっぱあほだろ』
「なにを今さら。何て言わないよ?光輝にだけは言われたくないし認めたくない!!」
通常運転でやりあう俺ら2人。
「杏奈、光輝くん、それくらいにしておきな。恥ずかしいから。」
それに加え、俺たちの口喧嘩を止めようと試みる仲岡。
「まあ、いいんじゃない?葵ちゃん!見てるの楽しいし!!」
そして、完全にこの場を楽しむ慶太。
「馴れ馴れしく呼ばないでくれるかな、……田口。」
「いいじゃん!!俺ら友達だし!葵ちゃんも慶太って呼んで?」
「絶対に嫌。」
仲岡は、相変わらず慶太が嫌いなようで、この2人のガチ喧嘩が始まる前に、俺と杏奈はそれを止めなければ行けない。
てか、杏奈から嫌いらしいとは聞いてたけど、こんなにか……。
「はい、ストップー」
『慶太、D組帰るぞー。』
というか、俺たちの口喧嘩を止められる人が増えてしまった。
怒った裕太と泣き出した幸に加えて、喧嘩直前のこの2人。
俺が思うにはこいつら、なかなか相性は悪くないと思うんだけどな。
そんな日常が当たり前に続くと思っていた俺。
でも、この日常がガラリと代わり始める。
ある出来事を原因として。