好きになんてなるわけねーだろ!!!
声を出してしまったことで、俺に気づいた永沢さん。
にこやかに手を振られてイライラが高まる。
「やあ!!霜出光輝くん!その後、調子はどう??」
『……なにがですか。』
自動販売機にお金を入れてボタンを押す。
「あんまり余裕ぶちかましてると、俺がもらっちゃうけど?最近、普通に話してくれるようになってきたんだよーーー!」
『はぁ、良かったじゃないですか。』
しゃがんで、お茶を取り出してから立ち上がり、永沢さんの顔を見る。
相変わらず、にこにこしてらっしゃる。
「俺、結構真面目にいいと思ってるんだよね。いいかな?」
『…それを、俺に聞いてどうするんですか。俺には関係ない話なんで。』
そう言って、未だパンを選んでいる慶太を置き去りに教室へと戻った。
……むかつくむかつくむかつく。
なんだよ、あれ。
俺に、なにを言わせたいんだよ!