好きになんてなるわけねーだろ!!!
『あ!!家!!』
そう叫び、駆け込もうとしたのだが、今までの努力も虚しく……。
「…おい、いつまで走らせる気だよ。」
ここまで来て、光輝に肩を捕まれた。
『…え、えへへへ。』
へらっと笑ってみるものの、光輝さん、お怒りの様子。
私の肩を強く掴んだまま、路地裏へと続く家と家との隙間に入っていく。
『…い、痛い痛い!』
そう叫んでも、光輝は手を離してくれなくて、次の瞬間、光輝は壁と自分の間に私を挟み、顔の横に手をついた。
『ご、ごめんって。いっぱい走らせて。』
怖くなった私は、とりあえず謝ってみる。
でも、光輝からの返事はなかった。