好きになんてなるわけねーだろ!!!
恥ずかしくなって、席に座り俯きがちにクリームパンをかじる。
光輝は、それを見てまた豪快に笑った。
「ははは!!お前は大人しいよりうるさい方があってるよ!」
『もー、光輝はこれ以上喋らないでー!』
私が言うと、光輝は「はいはい」と笑う。
もう、完全に遊ばれてる。腹立つ。
そのとき、急に近づいた光輝の顔。
驚いていると、光輝は、横からパクっとクリームパンをかじり、満足そうに頷いた。
教室は、一瞬静まり返りそのあと、女子の黄色い悲鳴に包まれた。
…てゆーか、なんでここで黄色い悲鳴?
「やっぱうめーな、これ。」
『でしょ!ホント、大好き!!』
「それを買ってきてやった俺のことは?」
『大好き、光くん!ははは』
このクリームパンを買ってきた行動が大好きだよ。
普通の光輝は、なんでもないけど★
「はい、いただきましたー、杏奈の大好き!」
『……にしても、美味いわーー。』
「切り替えはえーよ。ふっ、クリームついてる。」
光輝は自分の頬を指差してから、「じゃあな」と教室へ帰っていった。