好きになんてなるわけねーだろ!!!
#13 イライラもやもや
「ねえ、杏奈!光輝くんに彼女ってどういうこと!?」
学校に着くと、早速という風に葵が食いついてきた。
『おはよ、葵。言葉の通りだよ。』
「え、なんでっ、杏奈はそれでいーの!?」
いーのって……
『良いに決まってんじゃん?幼馴染みの幸せは私の幸せってね!』
おどけた様子で言うと、葵は納得いかない様子で下唇を噛む。
「でも、やっぱこんなの…杏奈、光輝くんのこと『葵!!』
葵の言いたいことが伝わって私は慌てて葵を止める。
そして、入り口で入りにくそうにしていた女の子に声をかけた。
『おはよ!湯浅さんっ!』
「おはよーっ、楠木さん!」
湯浅さんは、私の顔を見て、心底ほっとした様子で教室に入った。