好きになんてなるわけねーだろ!!!
そして、髪の毛を適当にとく。
ほんとは巻いたりしたいけど、下手くそなんだよね。
マフラーを巻いてもう一度鏡の前に立って確認!
よし!完璧!
居間に降りていくと、裕太がいた。
その隣には…女の子?
「あれ、誰か来てるの?」
後姿…髪の毛アップしてるし。
幸じゃないよね?
「あ!杏奈ちゃんだ!可愛い!!」
『え、幸!?』
駆け寄ってくる女の子がまさかの幸。
ミニスカに可愛いニット姿!
「幸だよ!誰だと思ったの?」
『いや、いつもと髪型違うからわかんなかった!裕太の同級生に見えたよ!』
私が言った一言で幸はクルっと裕太の方を向いた。
「裕くん。女の子連れてきたことあるの?」
「え、ないよ。」
その言葉を聞いて、幸は裕太の隣にどすっと座った。
「ふーん!そーなんだ!」
どことなく嬉しそうな声色に、裕太は気づいていないのか不思議そうに首をかしげる。