好きになんてなるわけねーだろ!!!


でも、認めたくない。


『虚しくなんかねーよ。』

「いーや、虚しいはずだね!」


断固譲らない姿勢を見せる慶太に俺はため息をこぼした。


『なんで言い切れる?』


そう聞くと、慶太は小さく笑いをこぼして言う。


「俺がそうだったからだよ。」


自嘲するかのように言った言葉に俺は息をのんだ。


「大体、虚しくなかったら、上手くいってたら、そんなすぐ別れたりすぐ新しい子と付き合えたりしねーよ。」

『違う。』


すぐ別れるのは、その子が俺に合ってないだけで。


「こいつしかだめだって思う人がいるから。」

『違う、そんなのいない。』


いるわけない。


「だから、付き合った子にちゃんと向き合えない。」

『違うって!!』


もう、これ以上、言うな。



俺の心の叫びが聞こえたのか、慶太は口を閉ざした。



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