好きになんてなるわけねーだろ!!!


『実はさ。』

「ん?」


敷地内に入って馬鹿でかい駐車場を建物に向かって歩いていく。


『来週、一緒に行こうってお母さんに言われてたんだよね。』


初めてだから一緒にって、裏切っちゃった。


「え?俺もだけど。」

『え?』


2人して、聞いてない。という顔をする。


「俺は、父さんがいないから荷物持ちにこいって。幸も行くはずだけど。」

『あ、私も。お父さんがいないから一緒にどう?って。もちろん裕太も。』


お互いの話を聞いて頭を整理してみた。

そして浮き出た疑問。


「『ちなみに何曜日?」』


光輝も同じことを考え付いたみたいで。

私は笑いながら言う。


『土曜日、だったと思うけど。』

「あー、これは一緒にいくパターンだわ。」

『まーだよね。』


予想はついてた。

てか。


「母さんたち、なにも言わないのいい加減にしろって。」

『どうせ当日になって、あれ?言ってなかったけ?だよ。』


親同士の愚痴をもらしつつショッピングモールの中へと入る。


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