好きになんてなるわけねーだろ!!!


「…う、わっ!!ちょっと葵!!」


話している間に、私の目からは涙がこぼれ落ちていて。


……おかしいな、泣く予定なんてなかったのに。


私はごしごしと目を擦り続ける。


「…あーー、もう…葵!ちょっと出るよ!!」


杏奈が急に立ち上がったと思ったら、私の手をつかんで歩き出した。


私は大人しくついていく。

クレープショップのすぐ裏にある、小さな公園。

そこに入って、私たちはベンチに座った。


『……私、最悪なの。自分が一人になって初めて、自分が今まで人にやってきたことの酷さを知ったの。』


それまで、人の気持ちなんて、何一つ、考えてなかった。


『…ごめん、なさい………』


止まらない涙を拭うこともやめて、私は泣き続けた。

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