好きになんてなるわけねーだろ!!!
でも、涙が浮かんだような顔を見せられなくて、私は顔を向けられなかった。
『別に。』
「怒んなって、ごめん。」
完全に私が怒ってそっぽを向いていると思っている光輝。
罪悪感はないこともないけど、むかついたし。
てゆーか、なんか突然謝られてもっと泣きそう…。
「…こっち向けよ。」
『やだ。』
向けないんだってば!!
光輝の視線を感じて涙をぬぐうこともできず必死で隠す。
「向けって。」
言いながら強引に顎を光輝の方に上げられる。
驚く暇もなく、光輝の顔が近く寄る。
涙なんてどうでもよくなるくらいの、甘くて深いキスが降りてきた。
頭がふわふわしてなにも考えられなくなる。
唇が離れて、私は力が抜けたようによろけた。
腕を掴んで、その体を支えてくれた光輝は、また上からため息を落とす。