好きになんてなるわけねーだろ!!!


「…一人になって傷ついたよね。」


杏奈の口から出た言葉に、私は頷く。


『……自分は最悪だって、すごく……すごく後悔、した…。』


私を見つめる杏奈の目が、酷く冷たいものに感じて、
私は、『ごめんなさい……』と何度も呟いた。


やっぱり、言わなかったら良かったかな。

そしたら、今日も変わらず楽しく杏奈と一緒にいられたかな…?

失うかもしれない友人の顔を見ることが出来ず、私は俯き続ける。

しばらくして、杏奈は、小さく口を開いた。


「私もね、一人になったことあるよ。人気者だった光輝といつも一緒にいたから。女の子達に妬まれたの。」


驚いた私は、顔を上げる。


「誘惑したとかさ、あることないこと言いふらされて。

それに気づいた光輝が本気で怒っちゃって、すぐになくなったけどね。」


そう言った杏奈はどこか曇った目をしていて私の心を締め付ける。


「…そういう人のこと、私は酷いと思う。」


私は、また流れ出す涙を隠すように俯く。


……やっぱり、杏奈にも、嫌われちゃった。

受け入れてくれだなんて、言えないよね…。


……でもね、このことを隠したままじゃ、本当の友達にはなれないと思ったんだ。

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