好きになんてなるわけねーだろ!!!


「あれ、光輝?珍しく1人じゃん!あの幼馴染ちゃんは?」


靴箱で靴を履き替えているとなれなれしく話しかけられた。

俺は、一瞬止まるが、振り向かずそのまま靴を履き続ける。


「え、無視?ちょっと、酷くね??」


歩き出そうとしたところで肩を捕まれた。

それで、仕方なく振り向くと、そこには数人の女子に囲まれたそいつ。


田口(たぐち)慶太(けいた)


一言で言えばチャラい奴。

1年生にして髪は金に近いような茶髪。

耳にはばりばりピアスをつけている。


杏奈に言った、入学当初に席が近くて話すようになった奴はこいつのことだ。

正直言って、俺はこいつが嫌い。

でも、こいつはそうでもないらしく、女子といないときは必ず俺の席へと飛んでくる。

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