好きになんてなるわけねーだろ!!!


『いいんじゃない?男子はよっぽど大丈夫でしょ。』


私が言うと、ぱあっ…と顔を明るくさせる。


…ふ、可愛い奴。


それから、また裕太と話していると、玄関のドアが開かれた。


「はよー!杏奈と裕太!準備できてっか!?」


朝から、遠慮なくドアを開け、元気に叫ぶ奴。


「あっ、光輝来たー!!」


裕太は、お母さんたちに「いってきます」と言うと玄関へと駆け出した。


『それじゃ、私も行ってくるね』

「はーーい、いってらーー」

「……頑張ってな」


親の、のんびりとした返事を聞き、私も裕太を追いかけて玄関へ向かった。

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