好きになんてなるわけねーだろ!!!


「おはよー!杏奈ちゃん!!」


私が顔を見せるなり、すぐに抱きついてきた女の子。


「あー、お前、中学生だろー。いつまでそんなことしてんだ。」

「うるさいっ!お兄ちゃんは黙ってて!!」


可愛い顔をして、兄には毒舌なこの子は

霜出(しもで)(ゆき)

今日から中学1年生で、私になついてる可愛い子。

あ、でも、1つ上の裕太にはもっとなついていて、時に毒舌、時に甘え上手を発揮している。


『幸!おはよー!セーラー服似合ってるよ!』

「本当!?ありがとっ!裕くん聞いた?似合ってるって!!」

「聞いた聞いた。」

「裕くんも、そう思う?」

「あーうん、すごい似合ってるよー。」

「心がこもってないよっ!!」

「ほんとに似合ってるって。ほら行くよ。」


裕太も、幼馴染の幸を妹のように可愛がっていて、幸を連れて中学校へと向かった。

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