好きになんてなるわけねーだろ!!!
『ご飯どうするー?』
あっという間に夕ご飯を考えなければならない時間になり、私はソファから身を起こして尋ねる。
「「ハンバーグ!!」」
テレビから目を離すことはなく、けれども綺麗に揃った裕太と光輝の声。
それを聞いた幸は、ぼそりと呟いた。
「…幸、グラタンが食べたい。」
聞こえてしまったその声に私は悩む。
うーん、多数決でいくとハンバーグだけど……。
すると、すぐに裕太と光輝が口を開いた。
「あーなんかグラタン食べたくなってきたかも。」
「俺も、嫌いじゃねーし!!」
ふふ、結局2人共、幸には弱いんだから!
『ん!じゃあ、グラタンを作りまーす!幸も手伝って?』
「うん!!」
そして、幸と私のグラタン作りが始まった。