好きになんてなるわけねーだろ!!!
「幸も中学生か……」
『……おじいちゃん?』
「はぁ?どっからどう見てもピチピチなイケメン高校生だろ?」
『……気持ち悪。』
「…んだと!?!?」
そして、今言い合ってるこのお調子者が私の幼馴染。
霜出 光輝
あほで、うるさくていつも騒いでるこいつ。
髪の毛はふわふわの無造作ヘアー。
私たちは、小学校の頃からこうやって2人で通っている。
それは、今も健在で、光輝も当たり前のように家に来るし、私も当たり前のように一緒に歩き出した。
「クラス、気になるよなー!」
『そうだねー、今年は光輝と離れるかな!』
「んなわけねーだろー。俺ら、大体一緒だもん。」
『……確かに。』
「いや、なんでお前、ちょっと嫌そうなんだよ。」
なにを言っても、言い合っても喧嘩をしても。
結局、いつも隣にいるのは光輝だ。
光輝にとっても、それは同じだと思う。
私にとって光輝はかけがえのない幼馴染だ。