好きになんてなるわけねーだろ!!!
寝起きの光輝は機嫌が悪い。
そんなことは知っているけど、焦っている私には関係ない。
『なんで光輝、帰ってないの!?』
「…あー、寝落ちした。」
……はい。そうですよね。
『とにかくヤバイから!1回帰って準備してきて!!』
「…なぁ、今日サボらねぇ?」
『だめ!!』
私と光輝がやりあっている間、裕太も幸を起こして準備を始めていた。
「杏奈、このパン持っていくから!!」
そう言って菓子パンをつかみ、食べながら幸をつれて霜出家へと行った。
私は、光輝を追い出し急いで準備に入る。
制服に身を包んだとき、ネクタイはかけただけで、シャツのボタンも2、3個止めただけの光輝が家を覗いた。