好きになんてなるわけねーだろ!!!
「見ちゃった!2人乗り登校!これでもまだただの幼馴染みなんて言うの?」
『……そ、そうだよ!?』
いつもなら、即答するところを、今日は少し間が空いてしまった。
……いや、普通の幼馴染みだよ。
ちょっと、仲が良いかもしれないけど。
お互いに、そういう感情はまるでない…し…?
「なんだ、その怪しい間は!」
『間なんて開けてない!』
昨日今日と一緒にいたからちょっと感覚がおかしくなっちゃっただけだもん。
「ふふ、やっとで杏奈も気づいたか!」
『なんのことかなー!?』
その後、しっかり自分に言い聞かせて、正常に戻った私は、葵を言い負かせるべく立ち上がった。
『私が、あいつを好きになんてなるわけないっ!!!』