好きになんてなるわけねーだろ!!!


「杏奈ちゃん、だっけ?」


可愛い副会長が、私に話しかけた。


『あ、はい。』

「杏奈ちゃんのことは、葵からよく聞いてる。その話を聞いて、ぜひ生徒会に入ってもらいたいんだ。」


副会長に続いて、何気にイケメンな生徒会長も口を開いた。


「俺はさ、男子に光輝を推薦してたんだけど、残念ながらお断りをもらってね。だから、代わりに慶太になってさ、残念なんだよ!!!」


妙に『残念』を強調して言ったことで慶太くんが反応する。


「ちょ、先輩!酷くないすか!?俺、光輝なんかより断然使えますよ!」

「はいはい、分かってるよー!」


無邪気な笑顔で慶太くんにも取り合うあたり、生徒会長と慶太くんはなにかしら、面識があったに違いない。と思う。


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