好きになんてなるわけねーだろ!!!
「慶太くんと杏奈ちゃんは知り合いって聞いたし、居心地のよさは保証する。断じて真面目すぎるところではないから。」
後輩である私に両手を合わせてお願いしてくる。
その可愛さに、ついつい私は了承を………
『すみません、私には無理です。』
してしまう、なんてことはなかった。
まぁ、当然だ。私には、生徒会なんて荷が重すぎる。
『私、昔から人前に立つこと苦手なんです。真面目じゃないとは言っても生徒会ってことは、やっぱり人前に立つことになる。
そんなの、私には無理だから。』
私は、深々と頭を下げる。
『推薦を頂けたことはとても嬉しいです。でも、ごめんなさい。』
真剣に謝ったことで生徒会長たちは笑って許してくれた。
「おう!大丈夫大丈夫!無理強いしてやらせることじゃないから!」
「そうそう、名残惜しいけど。他を当たることにするねっ!」
そう言って教室を出ていった2人。
とても、良い先輩だと思った。