女子やってます
「桃井やべぇな…」
「てか先生の顔もやべぇよ」
周りがコソコソ言い出した。
先生…?
うっわ、ぶっさいくな顔になってる。
眉間にしわ寄せて
どんだけ澪のこと潰したかったんだよ。
「…これでいいですか?鈴木先生」
読み終わったらしい。
ってか、あたし達も知らない先生の名前を何で澪が知ってるんだ。
「い、いいわ。まあちょっと発音が悪かったけど」
いやいや、お前より外人っぽかったからね?
そして次のページを裕介が指名された。
澪よりカタコトだけど
鈴木先生は何も言わない。
裕介はかっこいい(見方によって)らしいしね。
「ねぇ、澪?」
「なに?」
澪は無声音で返してくれる。
「澪って英語できるんだね、知らなかった」
「あー、まぁ帰国子女だしね」
あ、そっか。
やっぱり…あたしが知らない数年間で澪は変わってしまったんだなぁ…
英語の授業が終わって、
次の数学の時間になっても
現代文も政経も
全ての授業で澪は良くできていた
…帰国子女とか関係ないじゃん。