女子やってます


失礼します、と職員室を出て
教室にある鞄を取りに行く。



階段を登っていると…



(…ん?桃井くん?)



桃井くんだ。

まだ帰ってなかったんだ。



え、でも怖そうな奴らに絡まれてる…?

ええ!ついて行っちゃだめだよ!



私は急いで後をつけた。




着いた先は屋上。

着いてきたはいいけど、止める勇気もない。


だって桃井くんといた人は
髪の毛が赤だったり金だったりしてて
学ランのボタンも留めてない。


まさに不良。



屋上のドアの隙間からそーっと覗く。


「可愛いね、君。転入生?」

あわわわ、可愛い転入生の噂を聞きつけて呼んだんだ!

「あ、そうです」

桃井くんも律儀に答えてるけど!


「ちょっと俺らと楽しいことしない?」


え、楽しいことって…

不良多数が可愛い転入生相手に何をしようとしてるの?


「えっ、嫌ですよぉー。いきなりそんなことー」


…桃井くんもノリノリなんだけど、
これ見てていいのかな。

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