女子やってます


「あ、おい神崎」

お客さんのためにコーヒーを運ぶ裕介に声をかけられた。


「俺…さ、今日のミスターコンでNo.3に入ったらお前に言いたいことがあるんだ。
だから放課後残ってもらってもいいか?」


「…?いいよ?
文化祭だからバイトも休みにしてもらったし」



あたしはこの時に悲しそうにあたしを見る香苗と澪に気づけなかった。




澪と香苗と裕介の4人でお昼休憩をとり
午後もみっちり働いた。


「千聖ーっ。お客さんよろしく!」

入り口をみると綺麗な女の子がいた。
同い年くらいの、金髪少女。


「おかえりなさいませ、お嬢様」


何回も練習した言葉と表情で出迎える。


「あー、ここにレイいない?」


流暢に日本語を話す彼女。

レイ…?



「あっ、マリア!
来てくれたんだ、ありがとう!」


後ろから澪の声。


マリア…?

この少女のこと?


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