女子やってます
「チヒロ…?あのお揃いのピンの子?」
「あぁ、そうだよ。近所で幼馴染みの…」
「レイの好きな子、でしょ?」
…なんでバレてんだよ。
「残念だけど、さっき男子と歩いてるところ見たわ。きっと今頃…告白されてるでしょうね」
ズキッ
わかりきってるけど、言われると心が痛む。
「結構仲も良さそうだし、付き合っちゃったりしてね?」
「…何が言いたい?」
少し殺気を出す。
でもマリアはそれにお構いなし。
「諦めたら?って言ってんの。
あの子、気が強そうだし、レイと衝突しそうじゃない?」
確かに、素の俺はこんな感じだしな。
「なんでお前にそんなこと言われなきゃいけねーんだよ」
「好きだからよ」
「……」
ストレートに言われて一瞬黙ってしまう。
「悪いが俺は千聖だけだ。
マリアは恩人だけど、気のある異性を家にあげることはできない。ホテルに泊まってくれ」
俺は告白された千聖を探すのも気が引け
1人で帰ることにした。
この場面を千聖に見られてることも知らずに…