女子やってます


香苗は恥ずかしそうに

「今は教えれないけど…クラスの人」

と、小さな声で教えてくれた。


「クラスの人かぁ…あたしに何かできることあったら言ってね!
絶対協力する!」

「ふふ、ありがと」


あぁ、香苗可愛い。
守ってあげたくなるくらいに"女子"だ。


(でもまあ、守って欲しい人なんていないし、今はいっか!)

と、自己完結してチャイムが鳴った。



「はいはい、注目ー。挨拶はいいから前見てー。」

と言って入って来たのは担任。


「これから転入生紹介するからねー。
絶対に騒ぐなよー?」


男子は「可愛い女子来い!」と祈っている。

今更祈っても無駄だがな。

きっと女子も「イケメン来い」と心の中で叫んでるんだろうな、声に出さないだけで。


あー、あたしはどっちでもいいよ?



「まあ期待しろよー?
おーい、入って来いー」


担任が廊下にいる転入生を呼んだ。


転入生が入ってきた瞬間、
みんなが息を飲んだのがわかった。

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